E&Q認証マークを運営するAJCRと、その会員であるリサイクルトナーメーカー

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リサイクルトナーは純正トナーに比べてリーズナブル、かつ環境に優しいことで人気があります。しかし一方で、日本には一定の品質管理・環境管理基準をクリアしたリサイクルトナーメーカーの製品にしか付与されない認証マークがあることは、それほど認知されていないかもしれません。

その認証マークは「E&Qマーク」と呼ばれ、リサイクルトナーメーカーの品質・環境管理レベルを示す指標として運用されています。

リサイクルトナーの比較と上手に活用する工夫

まず、リサイクルトナーを利用するにあたって忘れてはならないE&Qマークについて説明します。E&Qマークとは、一般社団法人「日本カートリッジリサイクル工業会」(AJCR)によって運用されている、リサイクルトナーの品質を保証する認証マークです。

リサイクルトナーメーカーがこのマークを取得するためには、会員メーカーは第三者審査機関によって実施される厳しい工場審査をクリアしなければなりません。審査は環境管理・品質管理基準に基づき、年に2回、条件次第では2年に1回、定期的に実施されます。

リサイクルトナーに純正品同等の品質を求めるのであれば、このE&Qマークの有無が一つの判断基準となるのです。

上記の通り、このマークは厳しい審査にクリアしたメーカー製品にしか付与されません。

より詳しく言いますと、6テーマ29項目から成る環境管理基準、及び4テーマ10項目から成る品質管理基準の全てに適合する製品にのみ、E&Qマークのラベル貼付が許可されます。

このマークを得るための審査は、エコマークやグリーン購入法、STMCといった認証規格のそれよりも厳しいとされることからも、その品質基準の高さが伺えます。ラベルはecoのeとQualityのQをイメージとしたデザインで、 青色と緑色をイメージカラーとしており、下部には(一社)日本カートリッジリサイクル工業会と記されています。

また、このラベルは品質基準を示すだけでなく、右上の8桁の番号を用いてE&Qナンバー検索から製造元とその連絡先を確認することができます。このサービスによって、E&Qマークは品質を保証するだけでなく、アフターサービス面でもユーザーに安心感を与える役目を果たしているのです。

ユーザーとしては、トナー使用時にトラブルが生じたり、何か疑問点がある場合にコンタクトをするべき連絡先が分かれば安心ですよね。

リサイクルトナー13

さて、ここまでリサイクルトナーメーカー及び製品の品質判断基準について説明してきました。ここでもう一つユーザーが気になるのは、それらのリサイクルトナーが純正品メーカーの知的財産権を侵害していないかどうか、と思われます。

実はAJCRは、リサイクルトナーを推進している中で、模倣品・クローン品や互換品を再生しないという方針をとっています。活動の一環として、AJCRは国内純正メーカーや海外の工業会(米国のIITC、欧州のETIRA)との連携を強化しており、純正品以外の普及及びリサイクルを阻止する試みを続けています。

また、会員から回収された使用済トナーカートリッジの模倣品情報をデータベース化することで、会員間での情報共有を促進するなど、模倣品調査を実施しています。このような方針を掲げる工業会が制定・運用しているE&Qマークですから、当然純正品メーカーの知的財産権を侵害している製品には貼付が許可されていません。

E&Qマークを製品に貼付できるメーカーは、知的財産の面から見ても安心して利用できるメーカーといえるのです。

では、厳しい審査をクリアした高品質リサイクルトナーは、一体どのメーカーが扱っているのでしょうか。その答えは、AJCRのホームページに掲載されている「正会員」リストで分かります。具体的に挙げていきますと、首都圏では株式会社グラフィック、エム・シー通商株式会社、ゼネラル株式会社、株式会社ディエスロジコ、株式会社パイロットコーポレーション、株式会社リスコビジネス、株式会社アイメックス、株式会社レーザーテック、有限会社トーネットイメージングシステムの9社が該当します。

中部・北陸では、ケイティケイ株式会社、株式会社ケーピーシー、株式会社レック、株式会社奥美濃プロデュース、エネックス株式会社、そして株式会社白崎コーポレーションの6社が該当し、さらに近畿・中国・九州では、株式会社エム・デー・エス、株式会社リーアルネット、エヌシーアイ販売株式会社、株式会社オフィスサプライ、三笠産業株式会社の5社が会員として認められています。

高品質なリサイクルトナーを必要とする場合には、上記のメーカーに問い合わせれば最適なソリューションが見つかるかもしれませんね。なお、正会員として入会するには、既に正会員である企業の紹介が必要とのことで、誰でも簡単に入会できるわけではないことがわかります。

これもまた、会員であるリサイクルトナーメーカーがいかに信頼できる企業なのかを示しているといえるでしょう。

リサイクルトナーを利用するにあたっては、もう一点、疑問に思うことがあるかもしれません。その疑問とは、「一般に環境への負担が少ないと言われるリサイクル品だが、実際はどうなのか?」というものです。AJCRによりますと、従来はそのような疑問に対し、具体的に環境にどれほど配慮しているかを示す定量的な指標はありませんでした。

そこで、新たに各会員メーカーから集めたCO2排出量データを集計し、分析することで、環境への配慮レベルを確認する活動を開始しています。

この活動では、主に代表製品のライフサイクル(資源採掘、部品生産、組立、出荷・輸送、使用済製品回収・輸送、 廃棄処理)をベースにCO2排出量を算定しています。

こういった活動によって会員メーカーの環境への意識を高め、リサイクルトナーの製造サイクルにおいて年々CO2排出量の減少を削減していくことを目指しているのです。

まだ数年前に始まったばかりの取り組みであり、まだまだ精度を上げていくには継続的な調査が欠かせませんが、少なくともリサイクルトナーメーカー一社一社の環境負荷削減への意識が高まったことは想像に難くありません。

このように、AJCRは環境への配慮という面でも積極的なアクションを起こしており、E&Qマークの貼付を認められている会員も同様に日々負担削減に励んでいるのです。